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2009/02/04

ぼく、おれ、おいら、わたし、わたくし、わし、オラ!悟空!

Sn381563

こいつは 「旅のラゴス」の初版。

 最も好きな本の一つで、最も影響を受けている本でもある。amazonで中古本を取り寄せ、程度の良いモノを手元に何冊か取り置いたりもしている。というのは、この本の良さがわかってもらえるであろう、友人へのプレゼントにする為だ。実際にこの本を渡そうとしたところ、既にその友人が所有しており、ラゴス談義で盛り上がったりすることもあった。そうした時は殊更嬉しい。この本を通じ、志を同じにする、仲間と巡り会えたような気にさせる不思議さもある。

 表紙の絵に少々時代を感じるものの、そもそも時代設定が影響しないSFでもあり、内容の陳腐化は全くない。
何度読み返しても、常に清々しい余韻が長く残る小説。こんな本は珍しい。

 その余韻が消えると同時に、「善良に生きているか?」と問いかけられる。

近頃、加齢に伴い白髪も増え目尻の皺も深くなってきた。先日ついに陰毛にも白い毛が一本あるのを見つけてしまった。いや、そんな事はどうでもいいのだ。w

 今のオレの顔は、ラゴスのように善良な顔つきをしているのだろうか?

 目の光りに、イヤらしさはないだろうか?

 以前はもっと颯爽と、気持ちよく生きていなかったか?

男はアイデンティティーの形成とともに一人称が移り変わる。

ぼく、おれ、おいら、わたし、わたくし、わし。

 飲み屋で、いい年した男が自分のことを「ぼく」等といっているのを聞くにつけ、「何がボクだ!ボクチャンと呼んでやろうか?コノヤロー!」と、心の中で毒を吐く。勿論、仕事では「わたくし」と言わざる負えないだろうが、それでも気が置けない仲間内で話す時は「オレ」であるべきだと思う。「ぼく」などと言ってる奴はどうも信頼できない。これも確か筒井のエッセイのテーマにあったような気がする。

そういえば親しい友人の中に「ぼく」を一人称にしている奴は一人もいないな。
にも関わらず、世間では一人称が「ぼく」の奴がいかに多いことか。

やはり、男の一人称は「俺」であるべき。

 同様に女性が、自分のことを名前で呼ぶのも苦手だ。どんな麗人であろうと、「アキナはねぇ~(ハアト」と言われた瞬間、「頭弱いんじゃないか?」と思っちまう。実際、自身を名前で呼ぶ女の多くは、明らかに頭が悪そうなんだ。但し、ホステスなんかは、客に源氏名を刷り込むと同時に、ちょっとイタイ子を演ずる、深遠な営業努力をも計算に入れている場合が多いのだろう。(苦笑)

 話し言葉と、書き言葉の一人称は、また別なのかもしれない。俺も以前からココへの書込みの一人称が安定していない事を認識している。たぶん使用している一人称は「オレ」「私」そして「オイラ」の三種類。「オイラ」という言葉を、口から発する事はまず無いが、文章では割と頻繁に使っている。

 「オイラ」といえば真っ先に思い浮かぶのが、ビートたけしだろう。しかし俺が影響を受けているのはキヨシローだったりする。
 
  おいらのポンコツ とうとうつぶれちまった
  どうしたんだ、Hey Hey Baby!            
  バッテリーはビンビンだぜ♪
  いつものようにきめて ぶっとばそうぜ!

 「オイラ」には、どことなく謙遜とか、卑下のニュアンスがあるんじゃないか、と勝手に思いこみ使っていたのだが、先日関西の女から「オイラ」は気色が悪いと言われた。
そう言われると確かに「オイラ」にはどことなく斜に構え、反抗期というか、青臭さもあるような気がしてきた。そろそろ「オイラ」を使うのは止めるタイミングなんだろう。



 この本、「旅のラゴス」においても、主人公の一人称が、ある時から「おれ」から「わたし」に変わってゆく。

俺自身が「わたし」になるのは、一体、何時になるんだろうか。

近い日のようでも、遠い先の日のようでもある。

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コメント

>この本を通じ、志を同じにする、仲間と巡り会えたような気にさせる不思議さもある。

うん。レビューでウナギ犬を見つけた時はかなり上がったよ!!

この本を読んでいてラゴスの生き方を何らかのこころの指針にしている人は、それだけで共通の物差しがすでにあると思ってしまって妙に安心する。

>その余韻が消えると同時に、「善良に生きているか?」と問いかけられる。

またまた~・・・その問いかけが欲しい時に自ら読み返しちゃったりしてるんでしょ?

昔はおちゃらけて、たまに「オレも~!」とかって言ってたな。男の子と飲んでてこれ言って「女のくせにオレってゆーなー!!!」ってすごく怒られたことがある。当時は「なんだよ!それ!なんで怒るんだよ!!」って思ってけど、今客観的に考えるとちょっとナチュラルではないなと思う。自意識が絡まっちゃって一瞬空気が止まるような・・そんな感じがするかもね。

ラゴスの初版はこんな劇画タッチの絵だったんだ。
文庫本の地球の上でスカシウマに乗ったラゴスもいいね。

投稿: YUKI | 2009/02/04 12:25

女の子の、オレに相当するのは、アタシになるのかな。
もしくは、アタイか?(笑)
アラレちゃんが流行った頃には、ボクキャラの女の子もいたよね。
『疾走』着手。
語り手が『おまえ』と呼びかけるんだね。こういうスタイルは、読み手自身とオーバーラップしやすい…。

投稿: 771○ | 2009/02/05 08:53

いやいや、アタイなんて言ってる子、見たことないし(笑)

>語り手が『おまえ』と呼びかけるんだね

それがさ、最初はこの手法に妙に入り込めなくて途中でつまずきそうになったよ。

投稿: YUKI | 2009/02/05 11:28

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